オフィシャルブログ

月別アーカイブ: 2025年2月

第6回建築板金雑学講座

皆さんこんにちは!
有限会社銅春、更新担当の中西です。

 

第6回建築板金雑学講座

ということで今回は、建築板金工事を確実に成功させるための「6つの鉄則」について詳しく解説します。

建築板金工事は、屋根・外壁・雨樋などに金属を加工・施工し、建物の耐久性・防水性・美観を向上させる工事です。この工事は、建築物の長寿命化やメンテナンス性にも大きく関わるため、正確な施工と適切な管理が求められます

しかし、板金工事は施工不良が発生しやすく、長期的な視点で品質を確保するためにはいくつかの鉄則を守ることが不可欠です。


1. 鉄則① 正確な設計と材料選定|長期耐久性を確保する

① 建物の用途・環境に適した材料を選定する

建築板金の材料は、使用環境や耐久性に応じて適切に選ぶことが鉄則です。

屋根材の選定

  • ガルバリウム鋼板(55%アルミニウム+亜鉛メッキ鋼板)
    耐食性・軽量性・コストバランスが良く、住宅や倉庫に最適。
  • ステンレス鋼板
    海沿いなど塩害の影響が強い場所ではステンレスが最適。
  • 銅板・チタン板
    神社仏閣や高級建築に採用され、耐久性と美観が両立。

外壁材の選定

  • アルミパネル → 軽量で耐久性が高く、モダンなデザインに適用。
  • カラー鋼板(塗装済みの金属板) → メンテナンスが少なく、コストパフォーマンスが高い。

雨樋・役物の選定

  • 塩ビ製雨樋よりも金属製雨樋(ガルバリウム・ステンレス)が長寿命
  • 固定金具やビスはステンレスを使用し、錆びによる劣化を防ぐ

材料選びを誤ると、早期の腐食や劣化の原因となるため、慎重な選定が必要です。


2. 鉄則② 正しい施工方法の徹底|施工不良を防ぐ

① 板金の適切な固定方法を守る

金属屋根や外壁の固定が不十分だと、強風で飛散する危険性があるため、適切な施工方法を守ることが重要です。

屋根板金の固定

  • 吊子(つりこ)工法を使用し、板金の膨張・収縮に対応。
  • ビス留めは、決められた間隔(300mmピッチ以内)で均等に固定。
  • ジョイント部にはシーリング材を適用し、防水処理を徹底。

外壁板金の固定

  • 胴縁(下地材)に対して確実にビス固定し、ズレや浮きを防止。
  • 風圧を考慮したアンカー固定を追加し、剥がれを防ぐ。

② 板金の熱膨張を考慮する

金属は温度変化による膨張・収縮が発生するため、固定方法に工夫が必要です。

伸縮を考慮した施工

  • ジョイント部に遊びを持たせ、金属の動きを許容する。
  • 固定ビスは完全に締め込まず、適度な余裕を残すことで変形を防ぐ。

3. 鉄則③ 防水処理の徹底|雨漏りを防ぐ施工ポイント

建築板金の施工ミスで最も多いのが、雨漏りや結露による腐食です。

① 立ち上げ加工を適切に行う

水が入りやすい部分(屋根の継ぎ目、壁のジョイント部)は、 立ち上げ加工を施し、水の侵入を防ぐ。
最低でも50mm以上の立ち上げを確保し、シーリング処理を徹底。

② 雨仕舞の基本を守る

雨仕舞とは、雨水を適切に排水する設計・施工のこと

軒先・ケラバ・谷樋の処理を適切に

  • 雨水が屋根裏に回り込まないよう、水返しを設置。
  • 軒先にはドリップエッジを設け、水の伝い落ちを防ぐ。

シーリング(コーキング)だけに頼らない

  • シーリング材は経年劣化するため、板金の重ね合わせや水返し加工を優先する

4. 鉄則④ 施工後の検査とメンテナンスを徹底する

施工後の検査と定期メンテナンスが建物の寿命を延ばす重要なポイントです。

雨漏りテスト(散水試験)を実施

  • 接合部・ジョイント部に水をかけ、浸水の有無をチェック。

錆び・腐食の点検

  • 屋根・外壁の傷や塗膜剥がれがないか定期的に点検。
  • 特にガルバリウム鋼板は、切断面が錆びやすいので要注意。

シーリングの打ち直し

  • シーリング材は5〜10年ごとに補修し、防水性能を維持。

5. 鉄則⑤ 安全管理の徹底|事故を防ぐための対策

板金工事は、高所作業や切断作業が多く、事故リスクが高いため、安全管理が必須です。

高所作業の安全対策

  • 足場の組立てを確実に行い、フルハーネス型安全帯を着用。
  • 強風時や雨天時の作業は避け、無理な施工をしない。

切断・加工時の安全対策

  • 板金を切断する際は、手袋・ゴーグルを着用し、金属片による怪我を防止。
  • サンダーや電動工具の使用時には、周囲への火花飛散に注意。

6. まとめ|建築板金工事の鉄則を守り、高品質な施工を実現する

建物の用途や環境に適した板金材料を選定する。
適切な固定方法を守り、板金の膨張・収縮を考慮する。
防水処理を徹底し、雨漏りや結露を防ぐ施工を行う。
施工後の点検・メンテナンスを実施し、長期間の品質を確保する。
安全対策を徹底し、事故を未然に防ぐ。

これらの鉄則を守ることで、耐久性・美観・防水性に優れた高品質な建築板金工事を実現し、長く安心して使える建物を作ることができます。

 

有限会社銅春では、一緒に働いてくださる仲間を募集中です!

私たちが採用において最も大切にしているのは、「人柄」です。

ぜひ求人情報ページをご覧ください。皆さまのご応募を心よりお待ちしております!

詳しくはこちら!

 

apple-touch-icon.png

第5回建築板金雑学講座

皆さんこんにちは!
有限会社銅春、更新担当の中西です。

 

第5回建築板金雑学講座

ということで今回は、建築板金工事の歴史を古代から現代までの技術革新とともに振り返り、その背景や現代の課題について深く掘り下げます♪

建築板金工事は、建物の屋根・外壁・雨樋などに金属を加工・施工する工事であり、耐久性・防水性・意匠性を向上させる重要な役割を担っています。この技術は、古代の金属加工から発展し、建築技術の進化とともに高度化してきました。


1. 建築板金工事の起源|金属加工技術の発展と建築への応用

① 古代文明における金属の利用(紀元前3000年頃〜)

最も古い金属加工の技術は、青銅器時代(紀元前3000年頃)にさかのぼります。

エジプト文明・メソポタミア文明

  • 銅や青銅(銅+錫の合金)を使った装飾や武具が作られ、金属の加工技術が発展。
  • 建築にも銅板が用いられ、寺院の装飾や屋根材として使用される例が見られる。

古代ローマ文明(紀元前1世紀〜5世紀)

  • 鉛を使った屋根板金や排水管の施工技術が発展。
  • 有名なパンテオンのドーム(2世紀)には鉛板が使用されていたとされる。

この時代の金属加工技術が、後の板金工事の基礎となりました。


2. 中世ヨーロッパにおける建築板金技術の発展(5世紀〜15世紀)

中世ヨーロッパでは、金属屋根や装飾金属の技術が進化しました。

ゴシック建築における金属装飾(12世紀〜15世紀)

  • 教会や城の屋根に鉛板や銅板が使用され、耐久性の向上を図る。
  • 尖塔や聖堂の装飾に金属板が用いられるようになり、板金工の技術が発展。

ルネサンス期(15〜16世紀)

  • イタリアやフランスで金属屋根の普及が進む。
  • 美しい意匠を持つ銅製の屋根や装飾板金が広まり、現在の建築板金の原型となる。

この時代には、板金職人が専門職として確立し、各国で技術が発展していきました。


3. 近代建築における板金技術の発展(18世紀〜19世紀)

① 産業革命と金属材料の大量生産(18〜19世紀)

産業革命により、鉄や鋼の生産が飛躍的に増加し、板金工事の発展を促進しました。

新しい金属材料の登場

  • 亜鉛メッキ鋼板(ガルバリウム鋼板の前身)が開発され、建築板金に利用されるようになる。
  • 鉄製の雨樋や排水管が普及し、建築の防水技術が向上。

都市化と建築の変化

  • 19世紀後半には金属屋根の高層建築が増加し、板金工事が標準的な建築技術に。
  • エッフェル塔(1889年)のように、金属を活用した建築が登場。

4. 日本における建築板金工事の歴史

① 江戸時代(1603〜1868年)|金属加工技術の発展

日本では、伝統的に木造建築が主流でしたが、板金技術も発展していました。

寺社建築の屋根装飾

  • 銅板や鉛板が寺院の屋根や飾り金具として使用。
  • 特に五重塔や神社の屋根には銅板が使われ、雨水の流れを制御。

武具・日用品としての金属加工技術

  • 江戸時代には刀鍛冶の技術が発展し、それが金属加工職人の技術向上につながった。

② 明治時代(1868〜1912年)|西洋技術の導入と近代建築の発展

西洋建築の影響で金属屋根が普及

  • 明治期には、レンガ建築や洋風建築が増え、銅板・鉄板を使った屋根が採用されるようになる。
  • 銀座煉瓦街(1872年)など、西洋式の建築で板金技術が取り入れられる。

板金職人の育成が進む

  • この時代に建築板金職人の技術が体系化され、専門職として確立。

③ 昭和時代(1920〜1980年代)|戦後復興と高度経済成長期

戦後の復興期から高度経済成長期にかけて、トタンやガルバリウム鋼板などの新素材が登場し、板金工事の需要が拡大。

金属屋根の大量生産と普及

  • トタン屋根(亜鉛メッキ鋼板)が安価で普及し、住宅や工場の屋根に広く使われる。
  • 高度経済成長期には、工場・倉庫・ビルの屋根や外壁に金属製品が標準化。

耐久性向上のための技術開発

  • 1970年代にガルバリウム鋼板(アルミ+亜鉛合金めっき鋼板)が登場し、錆びにくい屋根材として普及。

5. 現代の建築板金工事|環境対策とデザイン性の向上

最新の金属材料の登場

  • チタン屋根・アルミ外壁・ステンレスパネルなど、耐久性の高い金属が建築に採用。
  • 環境負荷を低減するリサイクル可能な金属材料が普及。

デザイン性の向上

  • 建築板金が意匠性の高いデザイン要素として活用されるようになる。
  • 屋根・外壁のデザインパネルや装飾板金の需要が増加。

環境負荷の低減と持続可能な施工

  • 断熱材付き金属パネルや太陽光発電一体型の屋根材が登場。

6. まとめ|建築板金工事は建築技術と共に進化してきた

古代ローマや中世ヨーロッパで金属屋根や装飾が発展。
産業革命以降、大量生産技術により板金工事が普及。
日本では江戸時代から金属装飾があり、明治以降に本格的な板金技術が導入。
現代では環境配慮やデザイン性の向上により、さらなる技術革新が進行中。

建築板金工事は、今後も新しい素材や工法とともに進化し続け、建築の未来を支えていく重要な技術と言えるでしょう。

 

 

有限会社銅春では、一緒に働いてくださる仲間を募集中です!

私たちが採用において最も大切にしているのは、「人柄」です。

ぜひ求人情報ページをご覧ください。皆さまのご応募を心よりお待ちしております!

詳しくはこちら!

 

apple-touch-icon.png